母の残した毛糸で
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    母の荷物の中で最も多くを占めているのが、布と毛糸。どちらも中途半端な分量に残ったものが、数え切れないほどたくさんある。捨ててしまうのはもったいない。
    裁縫は苦手だけれど、編み物は好き、とにかく残りの糸をつないでつないで、パッチワークのようなデカイセーターを作った。ありものの糸だから、決しておしゃれとは言えないが、わたしらしい大胆な色使いのセーターだ。ひと目も気にせず、立川や国立を歩くくらいなら平気、堂々と着ている。あったかいし、ラクだから。今、2枚目の作品を製作中。それでもまだ毛糸は残っている。
    書かなくてはいけない原稿がヤマほどあるのに、ついつい編み物のほうにリキを入れてしまう。消費エネルギーは極端に少ない。

    銀行に行くついでに、ユザワヤに寄ってみた。何年ぶりだろう。会員カードの期限がとっくに切れている。母の編み残した古い毛糸ばかりを周りに置いていると、飽きてくる。最近の毛糸はどんなものかなと期待して、毛糸コーナーに足を運んだのだが…ちっとも変わらない。私が高校のころと全く同じ雰囲気ではないか。古いなあ。新しい感覚のものが全くない。店内にいるのも、みんな私の世代、いやそれ以上の年齢の女性ばかり。今どきの若いお母さんたちは、編み物なんかしないのだろうな。
    ニットは買ったほうが安いし、おしゃれだし。何が楽しくて編み棒を操り、肩を凝らし、眼を痛めるのだろう。その通り。なのに私は今日もまた、パソコンを開いたまま、せっせせっせと編み棒を動かしてしまう。


     
    | wife編集部 | - | 18:06 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
    編み物、楽しいですよね! 私も大好きです。
    編み始めると、かっぱ○びせん並みに、やめられない止まらない!
    | 山口かおる | 2015/11/18 6:41 PM |









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